屋外に設置する予定の銘板は、直射日光や雨風が当たると劣化したり風化してしまうので、必ず耐候性を確認して検討することが大事です。耐候性は文字通り気候の変化に耐えられる性能のことで、具体的にいえば紫外線や酸性雨、排気ガスといったものが挙げられます。銘板は特に直射日光を受けやすいことから、紫外線に耐えられる性能を有する素材、加工が望ましいです。プラスチック素材は総じて耐候性が低いので、そのまま使うのは非常に難しいですから、銘板を紫外線などから保護するコーティングが不可欠です。
一方、金属は紫外線に対しては強いものの、酸性雨や排気ガスに触れると酸化が進み、変色や錆の原因になるので注意が必要です。銘板における耐候性は、プラスチックと金属素材によって一見すると要求される性能は異なると思われますが、実は基本的にどちらも共通です。というのも、プラスチックも酸性雨を受ければ劣化しますし、排気ガスには酸化力の強い成分が含まれるので、無対策だとあっという間に劣化しかねないです。結局のところ、長期的に見た目が変わらないようにする必要があるのはプラスチックも金属も同じで、コーティングなしに長期耐久性を実現するのは困難です。
無垢材でも比較的耐候性が高いといえるのは金属素材のステンレスで、インクはともかく銘板の素材として優れています。しかしインクの耐久性は別ですがから、ステンレスを選択するならいわゆるエッチングで文字をつけるか、紫外線に耐えられるインクを組み合わせるのが現実的です。